まるトク財務経理知識
まぐまぐ から『営業マン・技術屋も知って得する財務・経理知識』を発行しています。

財務経理以外にも、いろいろな「まるトク情報」を紹介します。  

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  営業マン、技術屋も知って得する経営(財務、経理)知識  

     Vol.11
                                          2005.5.15発行
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■□□■ 今日のテーマ ■□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□■
  
 << 売掛債権(売掛金) その10 >>

   ◎◎  ま と め  ◎◎

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9回にわたった売掛金の最終回です。
今回は、重要ポイントを中心にまとめて一連説明します。

 
 ◇ 「売掛債権」とは?

売掛債権とは、例えばあなたが取引先にある商品を販売したら、
取引先に対して、その代金を支払うことを請求することができる権利です。

普通、お店などで買物をする場合は、その都度現金を支払いますが、
取引が複雑で多額な会社間取引の場合は、両社で約束した支払方法、支払期日に
定期的に支払い処理を行います。

ここで問題になる事例は、
取引先にある商品を販売して、約束の支払期日が来ても入金が無く、
代金を請求しても取引先が倒産してしまい、結局お金が貰えないまま(未回収)
になってしまう事です。


 ◇ 営業マンが日常業務でフォロー必要なポイント

一番重要なのは、営業マンは、注文をとったら終わりではなくて、
ちゃんとお金を貰うまでが営業の仕事と認識することです。

ポイントは、

・与信管理(定期的) 
  貸し倒れのリスクが無いかを客先毎に調査して、必要あれば売掛金の上限を
  設定しリスク低減する。

・契約内容
  契約時に支払条件、検収条件などを明確化します。
  (当然ながら検収から支払いまでの期間が短いのが良い)
  
  リスクが高いのであれば、不動産を担保にする(根抵当権)
   ⇒ 代理店との契約によくあります。
  
  ** 重要なのは、契約内容で中途半端に妥協せずに決めることです **

・検収/入金確認
  契約通りの検収処理、入金処理ができているかをしっかりと確認する。 
   ⇒ 社内ルールやシステムの構築が必要です。
  
  処理遅れの多い客先は、特にフォローする必要があります。


 ◇ 債権回収の進めかた

相手側(客先)からの入金が遅れていたら、とにかくすぐに客先に訪問して
支払いの督促と、相手側の事情を確認しなければなりません。
(電話やメールでの確認では無く、直接面会しての確認が必要です)

結果、入金処理をする約束がとれて、実際に入金があればとりあえず一段落。

反対に、入金予定日を明確にしなかったり、約束期日になっても入金が無ければ
完全に危ないので、直ぐに営業責任者への報告と、財務・経理部門へ相談をして
回収交渉を進めるなければなりません。

 * 危ないと思ったら、直ぐに上司や関連部門に相談したほうが良いです!!


・債権回収計画
相手側(客先側)の詳細状況と将来見込みを確認した上で、その相手と今後
どのように付き合っていくかを判断する必要があります。
そして、今後の取引が無くなっても、とことん早期回収を行うか、
リスクを抱えながら取引を継続しつつ回収を進めていくかを決めます。

・債権保全/回収

相手側の状況によりますが、下記のような債権回収方法があります。

 1.経営者などから、個人保証、連帯保証を取りつけ、社長などの個人財産で
   債権保全・回収をはかる。

 2.潰れる心配の無い会社が裏書している手形(回し手形)で支払ってもらう

 3.「お金」が無ければ、何らかの「物」で支払ってもらう(代物弁済)

 4.取引に、「売り」だけでなく「買い」があれば、それで相殺する。

 5.相手側(客先側)が、何らかの債権を持っている場合、その債権をこちら
   側の支払いに充ててもらう。

 
 *特に債権回収のような深刻な状況においては、個々の取引内容や
  相手側(客先側)の状況などによって、対応策はイロイロ変わります。

  上記の内容や進め方はあくまで一例です。

 *首が回らなくて苦しんでいる相手側への督促や交渉となりますので、
  精神的に辛い仕事です。
  営業責任者、経理部門担当者と、協議して慎重・迅速に進めていきましょう

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  営業マン、技術屋も知って得する経営(財務、経理)知識 

     Vol.10
                                         2005.4.28発行 
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■□□■ 今日のテーマ ■□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□■
  
 << 売掛債権(売掛金) その9 >>

   ◎◎  最近のニュースから  ◎◎

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普段見過ごしているかもしれませんが、
売掛債権に関わるニュースを2件紹介します。



◇中国TV大手の四川長虹、481億円の赤字

中国の大手テレビメーカー、四川長虹電器(四川省)の2004年12月期の
連結最終損益が37億元(約481億円)の赤字となる見通し。
中国株式市場に上場する企業では過去最大。

「対米輸出代金の回収不能」 や在庫の処分、財テクの失敗などが重なった。

これまでの最大は深セン中華自転車(集団)が01年12月期に計上した
22億5700万元。

四川長虹は米国でのカラーテレビ販売を委ねていた代理店APEXの
資金繰りが悪化。
最大で3億1000万ドルの売掛金が回収不能になる恐れがある。

在庫の減損処理による約11億元の損失も見込む。証券会社に委託していた
国債投資1億8000万元強も焦げ付いたもようだ。
(情報ソース:3月日本経済新聞)

《コメント》
赤字約481億円のうち、売掛金関連が約310億円という膨大な
回収不能額です。

両社の契約内容は不明ですが、この金額からするとAPEXからの
支払い遅延が発生していたにも関わらず、四川長虹からAPEXへの
製品の出荷が続いていたと思われます。

(言い方を換えると、資金繰りの厳しいAPEXは、売上を伸ばすために
 製品が欲しい。四川長虹はAPEXの資金繰りが悪化している事が
 判ってても、諸事情があり売上・利益を伸ばしたくて、輸出を続けて
 いたと思われます)




◇熊本県内企業倒産:昨年度126件 件数、負債総額ともに減少

帝国データバンク熊本支店のまとめによると、04年度県内企業倒産は
126件(負債額1000万円以上)、
負債総額488億3200万円で、前年比19件、9900万円の減少だった。
過去10年で最低の件数、負債総額は99年に次ぐ2番目に低い水準だった。
 
業種別では、引き続き公共工事予算削減の影響で工事建設業が50件と
4割近くを占めた。次いで小売業25件▽卸売業18件▽製造業11件。

原因別では、受注・販売不振が82件と、依然高水準が続いている。
次いで安易な高金利導入などの放漫経営が17件▽経営計画失敗、
 「売掛金回収難各5件」。 景気回復の遅れを象徴する形となっている。
(情報ソース 4月毎日新聞から抜粋)

《コメント》
倒産126件のうち、5件(4%)が「売掛金回収難」によるものです。
わずか4%ですが、それで倒産している会社があるのも事実です。

四川長虹のような大手であれば、481億円の大赤字を出しても
将来業績を挽回するチャンスはあるかもしれませんが、
体力の無い会社は潰れてしまいます。

取引金額の大きい客先を担当している営業マンは、売掛債権の回収業務を
特に注意して進めなければなりません。

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  営業マン、技術屋も知って得する経営(財務、経理)知識  

     Vol.9
                                             2005.4.21発行
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■□□■ 今日のテーマ ■□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□■
  
 << 売掛債権(売掛金) その8 >>

   ◎◎ 財務経理部門から見た売上債権 その2 ◎◎

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財務経理部門も、売上債権を大変重要視しています。

同部門は、全ての売上げに対する売上債権のフォローをして、
会社全体の入金/出金が滞ることが無いようにしなければなりません。

また、製品をどんどん出荷して売上げが増え、それに伴って利益が増えても、
現金が入ってくるのに時間がかかったり、貸し倒れで現金が入らないと、
出荷が増えた分の費用が払えなり、最悪倒産してしまいます。


そのため財務経理部門でも、以下のような管理指標、リスク回避、フォローを
行います。
(代表的な手法であり、会社の規模、方針などによって当然異なります)


1.売上債権の回転率管理(受取勘定回転率)
  
  売上債権回転率 = 売上高 ÷(売掛金+受取手形)
  
    → 回転率は、当然高いほうが良い!

  会社の経営者に報告する管理指標の1つとして使用。
   →経営者は、回転率が上がるように、営業部門に検討を促がします。
 

2.リスク回避策

  ・ファクタリング

   簡単にいうと、自社の売掛債権をファクタリング会社に売却して確実に
   資金化をすることです。
   当然回収リスクのある会社の売掛債権を、ファクタリング会社に売却
   することになるので、売掛債権額よりもディスカウントされます。

   例えば、絶対に契約したい取引で債権回収に懸念がある場合の
   リスクヘッジの手段です。


  ・貸倒引当金

   代金回収不能になると、その相当額の売掛債権が減少し、損失費用が
   発生します。
   (100万円の回収不能となると、売掛債権が100万円減少し、
    100万円の損失になる)

   例えば、前期(前年度)に売上げた100万円が、今期に回収不能と
   なった場合、その損失は前期、今期のどちらで負担すべきか?
   という疑問がでます。
   
   継続的に信用取引を行う会社であれば、いくらかは貸し倒れになる
   可能性があるので、期末(年度末)の売掛債権額の一部を回収不能に
   なると予想して、前もって損失費用を発生させる(=貸し倒れ引当金を
   計上する)ことが会計上できます。

   例えば、過去の自社の貸倒れ実績が3%で、期末(年度末)の売掛債権
   が1億円とすると、その3%にあたる300万円を貸倒れ引当金として
   計上。
   来期に予想される損失額を、事前(前期)に計上していく処理を行い、
   今期(今年)の損失リスクを低減させます。
   
   経営者は、営業マンに対して絶対に代金の回収をするように強く指示を
   しますが、冷静に回収不能リスクを事前に見込んで事業運営をしています


3.長期滞留案件の定期的フォロー
   (営業部門に滞留案件を定期的に発信)

   各営業所(営業部門)でも行っていると思いますが、
   検収条件に対して期日通りに入金されていない案件を機械的にリスト
   アップして、担当営業部門に遅延理由を確認します。

   営業マンとしては、面倒かと思いますが、
   入金できない事情によっては、財務経理部門としてアドバイスや対策を
   うてることもあるので、正直に状況説明をしたほうが良いと思います。

   営業マンが状況説明を怠り、最終的に代金回収不能となった場合は、
   社内で非常に辛い立場になります。
   
   ヤバイ話は、早めに相談したほうが良いです。

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  営業マン、技術屋も知って得する経営(財務、経理)知識  

     Vol.8
                                          2005.4.14発行
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■□□■ 今日のテーマ ■□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□■
  
 << 売掛債権(売掛金) その7 >>

   ◎◎ 財務経理部門から見た売上債権 ◎◎

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■ エッセンス(簡単説明)
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今回から、財務経理部門の売上債権に対する行動やフォロー内容について
簡単に説明します。

営業マンの仕事は、自分が売上げた分のお金をきっちりと回収することです。

一方、
財務経理部門は、全ての売上げに対する売上債権のフォローをして、
会社全体の、入金/出金が滞ることが無いようにしなければなりません。

資本金など手持ちのお金はあるにしても、毎月の給料支払い、
仕入れに対する支払い等の各種現金支出があります。
しかし、例えば売上げてから6ヵ月後にしか現金が入らないとなると、
資金に余裕の無い会社は、何処かで借金をしなければなりません。
借金も出来なくなると、それこそ業者からの仕入れに対する支払いを延期
しなければなりません。

という訳で、売上債権の確実な回収は大変重要な業務であり、
以下のような、管理指標、リスク回避、フォローを行います。


1.売上債権の回転率管理(受取勘定回転率)
   (売掛債権のスリム化管理)


2.リスク回避
   ・ファクタリング
   ・貸倒引当金


3.長期滞留案件の定期的フォロー
   (営業部門に滞留案件を定期的に発信)



次回以降、これら1〜3の項目について説明します。
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  営業マン、技術屋も知って得する経営(財務、経理)知識  

     Vol.7

  
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■□□■ 今日のテーマ ■□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□■
  
 << 売掛債権(売掛金) その6 >>

   ◎◎ 債権回収の進めかた つづき ◎◎

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■ エッセンス(簡単説明)
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 ◇ 債権回収の進めかた つづき

トラブルやケアレスミス以外で、相手側(客先)からの入金が遅れていたら、
すぐに訪問して、支払いの督促と事情を確認しなければなりません。

それでも入金がなかったら... 〜 ヤバイモード確定 〜

前回、書面での債権内容確認について説明しましたが、今回は残り2つについて
説明します。


・債権回収計画 
  (早期回収に注力するか、継続取引を念頭に交渉するかを選択)

・債権保全/回収
  (従来の契約条件以外の方法で、債権を回収出来ないか等を検討)


*特に債権回収のような深刻な状況においては、個々の取引内容や
相手側(客先側)の状況などによって、対応策はイロイロ変わります。

 前回から説明している項目・内容や進め方はあくまで一例です。

*首が回らなくて苦しんでいる相手側への督促や交渉となりますので、
 精神的に辛い仕事です。
 営業責任者、経理部門担当者と、よく協議して進めていきましょう。

 
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■ もう少しの説明 等等 
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 ・債権回収計画

相手側(客先側)の詳細状況と将来見込みを確認した上で、
その相手と今後どのように付き合っていくかを決めます。

それによって、今後の取引が無くなってもとことん早期回収を行うか、
リスクを抱えながら取引を継続しつつ、回収を進めていくかが決まります。

そのためには、以下のような項目の確認と見極めが必要です
 
 1.支払いが遅れている原因の確認

 2.相手側の財務状況(一時的な資金繰りの問題か?等)

 3.相手側の、今後の見通し

 4.相手側との取引が無くなった場合のインパクト
   ・こちら側の今後の売上や利益にどの程度影響があるか
   ・その相手先だけにしか販売できない在庫が社内に残っているか?


 ・債権保全/回収

相手側の状況によりますが、下記のような方法で債権の保全・回収を行います。
(特に債権の保全項目は、最初の契約段階で取り決めておきたいものです)

 1.経営者やその家族などから、個人保証、連帯保証を取りつける。
   → 会社が支払えなければ、社長などの個人財産で債権保全をはかる。

 2.回し手形への変更 
   → 潰れる心配の無い会社が裏書している手形で支払ってもらう。

 3.代物弁済
   → 「お金」が無ければ、何らかの「物」で支払ってもらう。

 4.相殺
   → 「売り」だけでなく「買い」があれば、それで相殺する。

 5.債権譲渡
   → 相手側(客先側)が、債権を持っている場合、その債権をこちら側の
     支払いに充ててもらう。

 6.不動産を担保にする(根抵当権)
   → 不特定の債権(売掛債権も含む)の担保として、あらかじめ抵当権を
     設定しておく。